アニメーション研究とは

今回の記事は短いです。映像を勉強しててふと思ったこと。

 

大学で映画の勉強をしてるんですが、映画だとスターの存在を研究対象から除くことは論外になってます。とくにハリウッド研究においてはスターを考慮せずに歴史を語ることは不可能だし、個々の作品レベルでもスターの影響が濃いものがたくさんあります。

対して、アニメーション研究になると、作画や撮影を中心とした制作分析と物語分析に傾いているような気がします。

 

つまり、映画においては映像(制作)、物語、役者の3点が不可分なものとして研究されているわけだけど、アニメーションにおいては映像と物語のみで役者にあたる声優の研究がなされていないと思うんですが、どうでしょうか?

4,50年台のハリウッドミュージカル研究においてジーン・ケリーの存在を無視できないように、90年代のアニメーション研究ひいてはそれ以降のオタク文化形成において林原めぐみの存在は無視できないわけだけど、その分野の研究がぽっかり抜け落ちているような感じ。

とりわけ古いアニメーションだと、もっぱら原画は誰だ監督はどんなだスタジオはこうだったというところに焦点が当たって、声優の存在が忘れ去られている印象を受けるんですよね。

 

最近はむしろ声優マーケットがアニメを従えている節があって(それはそれで健全なあり方でないと個人的には思う)、ますます声優の存在を無視することができなくなっています。まぁ俺は声豚を自認しているので、そのバイアスがかかっていないとは言い切れないけれど。

日本のアニメーションも100歳を超えて、世界的にもアニメーションの人気が高まってこれから一層文化研究が求められてくると思います。そのときに声優という要素をきちんと取り入れていってもらいたいですね。