2023年7月15日土曜日、「君たちはどう生きるか」を見てきました。 劇場で新作映画を見たのは1年ぶりになります。なぜ劇場で見たくなったのかというと、後悔したくなかったからです。 高畑勲の死。これは、僕にとって「クリエイターとの別れ」の決定的出来事…
2年前に書いた下書きを掘り起こして加筆修正したものです。話題が古いのは気にしないこと。 『名探偵コナン』の新作映画*1が公開されてから発生した怖いくらいの安室透ブームに対する気持ち悪さについて。つまりは愚痴です。 まず「安室の女」ってなんですか…
ナインティナイン・岡村隆史が女性蔑視で炎上しているのを受け、ジェンダーについてぼんやりと考えています。僕自身の視野の変化か、それとも社会の変化かはわかりませんが、ジェンダー論はここ数年トレンドで、その話題に触れない日はないと言っても過言で…
FF7Rの感想です。重大なネタバレあり。注意してください。 まず、今作の感想を語る前に、僕にとってFF7がどのような存在なのか説明したいと思います。 僕がFF7、ひいてはFFシリーズをはじめてプレイしたのがCRISIS CORE FINAL FANTASY VIIでした。小学生の時…
自分向けですが。 日本アニメは世界の潮流から外れている 片渕須直監督が本気で心配する、その将来:朝日新聞GLOBE+ 日本のアニメーション 「多様」ではない。厳密には「多様」な作品は非常にアンダーグラウンド。「インディー」との関わり。ここらへんにつ…
やや短めですが、声優の演技について避けられない問題をひとつ。 演技というと、もっぱら演者の良し悪しが取り沙汰されます。もちろんそれは演技を語る上で演者が決定的な要素になっているからに違いがないからではあるのですが、また同時に「スター」に起因…
僕にとって「良いゲーム」の基準のひとつは「眠くなること」です。 いまちょうどプレイしているタイトルだと、「428」がそれに当たります。寝落ちしてばっかで、まだENDをふたつしか回収していないのにプレイ時間が100時間を超えてしまいました。 GBA〜DS/PS…
とあるところに出した文章をそのまんまコピペしています。 締切に間に合うように無理やり書き切った感があるので、今後加筆していく予定(別記事になるかも)です。 第一章 高畑勲と「リアリズム」 三重県宇治山田市(現在の伊勢市)に生まれた高畑勲(1935-…
高畑勲の著書『アニメーション、折りにふれて』(岩波書店、2013)のなかに「戦争とアニメ映画」という文があります。文中、冒頭で戦時中のアニメ映画を概観した高畑は『桃太郎・海の神兵』が1984年にフィルムセンターで上映されたときの若者の受容について…
新海誠監督の『天気の子』の感想です。私見偏見を多分に含んでいます。間に受けないようご注意ください。また、ネタバレがあるのでご了承ください。 僕個人の端的な感想としては、ほぼ全編PVだったな、という感じです。 Yahoo!、マクドナルド、チキンラーメ…
期間が空いてしまいましたが、声優論の続きを書いてみたいと思います。 前記事のまとめと課題の検討、また論を応用して具体的な作品(『プロメア』)における声優の演技がどうであったかを批評してみたいと思います。『プロメア』大好き!っていう方にとって…
ぼくにとって大切な人がなくなった日 かけがえのない命が失われた日
ほぼ自分向けの覚書です。書き方はめちゃくちゃです。 トークショーレポート 概論として、本書は「アニメ」のユニヴァースを探る試み。この場合の「アニメ」とは主に商業的テレビアニメとアニメ映画を指しており、「ジブリ」「ディズニー」や広義のアニメー…
少し精神的につらくなったので言葉にしておきます。 僕は人が死ぬことがひどくこわいです。 いまだ身近に起きてはいませんが、それだからなのかもしれませんが、人が死んだ殺されたというニュースを聞くと猛烈に胸が圧迫されます。深くまで吸気が入って来ず…
ブレスオブファイア3をVitaでプレイした感想です。ネタバレ注意です。 クリアデータ 時間:35時間ちょっと レベル:平均40レベルくらい キャラクターはすごく魅力があります。主要キャラはさることながら、サブキャラも良い。シャッドとベイトやジグ、…
PS版クロノトリガーをVitaでプレイした感想です。 クリアデータ(1周目) 時間:20時間 クリアレベル:平均50くらい とてもおもしろかったです。現在のオープンワールドRPGの原型といったところでしょうか。ダンジョンとワールドマップに分かれてはいま…
有名人、成功者の自伝は数多くあります。各人が思い思いの言葉で綴るそれらですが、読んでいると、実際のところ「運」と「努力」、この2つが常に共通しそれ以上のものは個人の感想の範疇を超えません。 「運」と「努力」。極めて苦く、それでいてあまりにも…
僕らのリアルはどこにあるのか。 いまここにあることと、かつてそこにいたこと。 不可逆の接触と可逆の非接触。 情報にリアルはない。 何度言われても足りないくらい、情報化が進んでいます。 僕らの現実は、目の前の夜ごはんではなく、友達の食べたディナー…
ネタバレ注意です。 全体の評価としては良かったです。1や2ほどの完成度の高さはないですが、ダークシーカー編完結作としてやるべきことは果たしているのかなと。 まずシステム面ですが、これは文句なしにシリーズ中で一番好きでした。僕はあまりプレイイン…
「わかる」「それな」という言葉が若い世代で流行している。TwitterでもLINEでも至る所で人は共感を示している。 ネットは人を近づけたのだろうか。遠ざけたのだろうか。 SNSを彷徨うとき、僕らは果てない孤独を感じる。「そこ」にはなにかがあるようで、な…
日中共同製作『詩季織々』の感想です。話を延展してコミックスウェーブ作品(新海誠作品)についても。ネタバレ注意です。 まず、どこに向けて作られた作品なのかが一切伝わってこない。中国向けなのか、日本向けなのか。題材に対しアニメーションがあまりにも…
僕は両親が外国人で、二人が日本に移住してから生まれた。 僕自身は日本生まれで日本育ち。両親の母語はわからない。親戚はみんな向こうにいて、会えても一年に一度長期休暇の時くらいだった。それも幼い時の話で、今では数年単位でしか会っていない。 だか…
優れた声優、優れた演技とは一体何でしょうか。 アニメーションを論じる手法は多くありますが、声優という切り口からアニメーションを論じた人はあまり見かけないように思います。 僕がアニメーションを好きになるきっかけに声優の存在がありました。誰もや…
今回はアニメーション研究についての雑記です。 映画は絵画芸術と比べられることもありましたが、やはり本質としては写真に近いものではないかと思います。もちろん写真と絵画の関連はありますが。 僕も勉強途中なのであいまいな直感でしかありませんが、パ…
昨年のことになりますが、村田朋泰展「Omen」に行ってきました。 村田監督と少しお話できたのでそのレポートです。 ※文楽がお好きだという情報を聞いていたので、そのことについてお尋ねしました ・谷崎の『蓼食う虫』が好き ・文楽は段に分かれているが、段…
ガガガ文庫で出版されている『コップクラフト』(賀東招二著、村田蓮爾イラスト)の感想です。そんながっつりではなく、今年のアニメ化に向けた軽めの感じで。ネタバレ注意です。 賀東招二さんと言えば京アニの脚本(ハルヒなど)や『フルメタル・パニック!』『…
『みんなの物語』感想です。ネタバレ注意。前記事はこちら。 ikire-b.hatenablog.com 実に秀逸なタイトルだと思います。『キミにきめた!』はサトシが主人公で、彼が普通の男の子であるということが再提示された物語でした。対して『みんなの物語』は群像劇…
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』と『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』の感想と、その他ポケモンの映画についてあれこれ書いていきます。ネタバレあるので注意です。 ポケットモンスターは2016年にゲームシリーズが20周年、続いて17年に…
日清、大坂なおみ選手のアニメCMを公開停止に 「選手活動に影響があると判断」 | ハフポスト 日清が大坂なおみ選手をイメージしたアニメcmを、大阪選手の事務所の要請により削除したというニュースがありました。 日清の対応にも問題はないと思いますし、大…
久しぶりの投稿です。年末に見た『スマホを落としただけなのに』の短い感想を。ネタバレ注意です。 非常に偏見に満ち満ちているのですが僕は邦画があまり好きではなく、それというのもだいたいがテレビドラマの延長にある安っぽいラブロマンスで飽き飽きして…